間ノ岳(あいのたけ)とは…⁉︎
間ノ岳(あいのたけ)は、山梨県と静岡県の県境にある標高3,189mの日本百名山です。周辺は「赤石山脈北部(白根三山)」の領域にあたり、南アルプス北部にあって白峰三山の真ん中にあり、日本で4番目の高さと膨大な山容が特徴的です。甲府盆地からもドッシリした山容を望むことが出来ますが、静岡県側からは見ることが出来ません。 またこの山は、海のイメージの強い静岡県静岡市の最高峰でもあります。登山愛好家からすると、登山対象の山としては変化が少なく、縦走途中の山にも思え、人気もいまイマイチなのですが、甲府盆地の人たちから見ると春遅くまで真っ白な雪を抱き、霊峰・富士に勝るとも劣らない神々しく印象の深い山です…
登山コース…
この山に直接山頂を踏むコースは無く、
の縦走になります。北岳からの縦走、あるいはそれを踏まえて白峰三山縦走は、南アルプスで最も人気のある縦走コースです。
山頂…
山頂は、道標がないとどこが山頂かわからないほど小さなピークが散らばり、また道標以外、何もありません。ですが、山頂からは富士山、南アルプス南部に連なる稜線、恵那山、木曽御嶽山、中央アルプス、北アルプス、八ヶ岳など360度のパノラマが広がり、絶景を楽しむことができます…
白峰三山…
白峰三山は、白根三山とも言われます。白根三山は、平家物語の「〜問えば甲斐の白根とぞいう」とあり、古くは白根三山の方が一般的だったと思えますが、白峰三山という名は、日本山岳会初代会長・小島烏水氏の命名だそうです。また間ノ岳の名称は、北岳、農鳥岳の「間」にあるからですが、この名称は、戦前、論議をかさねての命名だそうです。古くから白峰三山は、甲斐ヶ嶺・農鳥山・別当代の3つだと言われていました。甲斐ヶ嶺は北岳だとすぐに分かったそうですが、農鳥山、別当代は分からずじまいでした。結局、鳥の雪型が出るとされた方を農鳥岳(現在の農鳥岳)とし、農鳥岳、間ノ岳と決定しましたが、鳥の雪型は、間ノ岳にも有ることが後から分かった為、古来のからの農鳥山が、現在の間ノ岳のである可能性を残したまま現在に至っています…
<推薦図書>
展望と高山植物の南アルプスに魅せられた、元日本共産党委員長の熱い想い。山を舞台に、しかも玄人好みの南アルプスに、毎夏、通っていたころの山の紀行文を集めた読みもの。3部で構成されており、序章に「山への思いを語る」と題して、まず山の魅力、特に丹沢から道志、そして南アルプスに惹かれた経緯が述べられます。続いて1部は「南アルプス縦走の日々」として、甲斐駒ヶ岳や北岳などの北部から聖岳、光岳などの南部まで4回に分けて縦走した山行の紀行が綴られ、2部は「花と歴史と展望と」と題して、仙丈ヶ岳、北岳、鳳凰三山、白峰三山と各山域ごとに取り上げ、その特徴を綴ったエッセイとなっています。1998年に刊行され、長らく品切れが続いておりましたが、このたびヤマケイ文庫として文庫化いたします…
書籍名:私の南アルプス (ヤマケイ文庫)
著者名:不破 哲三