登山を始めよう…⁉︎

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ワンダーフォーゲル部の新入生歓迎会…

ワンダーフォーゲル部に入部する…

前述記事「登山を始めたきっかけは…⁉︎」でも記載した通り、大学時代の私は、登山への憧れからワンダーフォーゲル部に入部した…

 

…はずだった…。あの言葉を聞くまでは…

 

4月の入学シーズンが過ぎると、新たに入部した1年生を交え、歓迎会が行われる…。新たな出会いや、初めて公に(正確にはまだ未成年だったが…)お酒が飲めるということもあって、我々ワンダーフォーゲル部だけでなく、学内全体が活気づき、なんだか皆浮ついている…

 

以前も紹介したガリ、ロイド、ターボとも、全員揃うのは、この歓迎会が初めてで、この3人の他にも新入部員はナル、隊長(時期に二人は辞めてしまうが…)と私を含めた計6名だ…。こじんまりしているとも思えたが、2年生は4名、3年生は5名、4年生は一人もいない…という状況だったので、部としては当たり年らしい…。やはり大学生にとって街には楽しげな誘惑が多数あり、学内でも色んな部活動やサークル活動がある中、登山なんてわざわざしんどい思いをしたいと思うのは、稀な部類なのだ…

 

ワンダーフォーゲル部の新入生歓迎会

新入生歓迎会はまだ陽が明るい時間帯から始まった…。歓迎会といっても、時間はあってもお金のない学生で、質より量を求めているのか、綺麗な居酒屋ではなく、汚い飲み屋でもなく、学内キャンパスの奥にある芝生の広場だった…。やはりワンダーフォーゲル部なので、外で飲むのが主流なのかもしれない…と、なんの疑念もなく、高揚感に包まれる…

 

ワンダーフォーゲル部の飲みには、それ以外にも理由もつかない不可思議なしきたりがいくつもあった…。なぜか自己紹介の前には、学籍番号・学部・学科を述べ一杯飲んでから自己紹介しなければならなかったり、お酒は先輩に注いではいけなかったり、先輩が瓶ビールを注ごうとするとグラスのビールを空けなければならなかったり…。今の御時世からすると、パワハラやらアルハラやら言われかねないが、20年前では当たり前のように捉え、鱈腹飲まされたビールは逆流放出し、何故飲み屋ではなく広場で飲むのか、しかもキャンパスの一番奥の広場で飲むのかの理由を理解することとなる…

 

で、頃合いを見て、部長から発せられたのがあの言葉…

 

「10万円用意できるか…?」

 

ビールとともに胃液もお腹の中にはもう無いというのに、更にお腹が締め付けられ、意識は朦朧となる…。芝生の上に横たわる6人は、目を合わせることもなく、ただ星空を見ながら部長のその言葉を何度も反芻した…

 

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<推薦図書>

テントと寝袋と食料、すべてを背負って歩きだすときの自由な感覚。夏のアルプスに一歩を踏み出すとしたら、どこへ行く?テントがはじめてという人も大丈夫。綴じ込み付録の『テントブック』で基本からちゃんと学べます…

書籍名:ワンダーフォーゲル 2017年 8月号 [雑誌]
著者名:山と溪谷社