槍ヶ岳(やりがたけ)とは…⁉︎
槍ヶ岳(やりがたけ)は、長野県と岐阜県の境界にある標高3,180mの日本百名山です。国内での標高の高さは、5番目にあたります。周辺は「槍穂」の領域にあり、北アルプスの中央より南にあり、東西南北からの稜線をそのまま集め天空に突き出し、まるで槍の穂先のように鋭い山頂に向かわせます。槍ヶ岳は、名前の通り槍のような山容から、遠方からもたやすく同座でき、他を圧してそびえるその雄姿は、まことに貫禄十分、北アルプスのシンボル、岳人憧れの山です…
文政6年(1823年)、越中の念仏僧「播隆上人」は信仰登山で飛弾の笠ヶ岳に登られたそうです。この時に見えた槍ヶ岳の姿に開山を決意、5年後槍沢から初登頂に成功、仏像を三体安置しました。地元では、この偉業をたたえ、登山者の安全を祈願する「播隆祭」を毎年5月11日に開催しています…
また、日本アルプスの父、ウエストンが「日本のマッターホルン」と名づけたのが、この槍ヶ岳で、どの方角から見ても鋭くとがった槍の穂先は、硬い安山岩類の部分が氷河によって四方から削られて残ったものだそうです…
登山コース…
東西南北の「鎌尾根」と呼ばれる稜線は、
一般的には、
が、ポピュラーな登山コースです…
山頂…
槍ヶ岳山荘のある「肩」から山頂へは岩登りとなりますが、鎖や梯子がかけられ、一般登山客でも注意さえ怠らなければ登る事が出来ます。槍ヶ岳山頂には小さな祠があります。山頂からは、中部山岳の山々をはじめ、富士山、加賀の白山など、360度の大パノラマが楽しめます…
<推薦図書>
天を突くようにそびえる槍ヶ岳の魅力を、あえてモノクロームの写真で表現した写真集。槍の穂先が顕著にそびえる槍ヶ岳は、穂高連峰、常念岳などの前山、剱・立山連峰などのほぼ中央部に位置する名峰。その槍ヶ岳の広範囲に広がる山岳風景と、安曇野の風情を情感豊かに表現した写真集。人物をうまく配置して高度感を表現、人物の服装などから時代も感じさせる貴重な写真集である。ダブルトーンのモノクロ写真集として、逆に新鮮さも表現されている。穂苅貞雄氏のロングインタビューによる解説ページも充実、時代を物語る読みものとしても貴重な作品である…
書籍名:天空の槍ヶ岳 / 穂苅 貞雄
著者名:穂苅 貞雄