登山を始めよう…⁉︎

登山に関する知識・体験記・山道具の紹介・日本百名山の画像集です!


人生初めての登山は…⁉︎

人生で初めて登った山は…⁉︎

皆さんが人生初めての登山はどの山でしょうか…⁉︎ 私はというと、日本百名山の一つである鹿島槍ヶ岳でした…。バイトをし貯めた10万円をはたいて買い揃えた新品の山道具で、何もわからず、先輩にただ連れていってもらったというのが実感でした…。今思えば、日本百名山でかついきなり3,000m級の鹿島槍ヶ岳にど素人が初めて登るなんて無謀とも感じるが、当時の私はというと、鹿島槍ヶ岳がどれほどすごい山なのかも知らず、無知とは怖いなと振り返る…

 

初めての登山はとにかくキツイ…

高校時代も体育会系の部活に入っていた為、体力や運動神経には自信があったが、まず最初に感じたのは、とにかく荷物が重いということだった…。1年生なので、重く嵩張るテントやコッヘルなどの共同装備は、2年生の先輩が背負ってくれたが、代わりに私が背負ったのは、2泊分の食料だった…

  • 食べる度に、軽くなるから…
  • 夏合宿前のトレーニングになるから…

と、前向きに表現する先輩達の言葉を素直に間に受け、足を一歩一歩前に進めるが、平場はいいものの、傾斜がある登山道では、その一歩一歩がとても小さく、またそれ以上にザックの重さが肩にのしかかる…。後で先輩達から教えて貰ったが、ザックの正しい背負い方は、腰ベルトを腰骨の上でキツく締め、肩紐を使わずとも腰だけでザックを背負うくらいの方が正しいのだが、私の背負い方は腰ベルトをうまく使えず、肩だけでザックの重さを全て支えるような背負い方で、私の両肩はちぎれるのではないかと思うくらい悲鳴をあげていた…

 

なので、初めての登山の印象はと問われると、キツかった、しんどかったという思い出がまず口に出る…。肩は痛い、足は痛い、前に進まないということが頭から離れず、先輩達が絶景の眺望に歓喜するのも一緒に楽しむ余裕もなく、本来ならば1泊でも行けるコースらしいが、私の1日あたりの行動量を考え2泊にしてくれたと聞いても、むしろ悲観的に1泊だったとしたら、絶対に途中でギブアップしていたに違いないと、頭は反応する…。体力が無いのか、慣れの問題なのか、そもそも適正がないのか…登山を始めようと思ったこと、バイトまでして貯めた10万円を使い切ってしまったことに後悔すら覚え始める…

 

山の何が好きか…⁉︎

そんなこんなで、たった数時間の1日目だったが、心も体もズタボロな状態で、なんとか1泊目のテント場にようやく到着する…。初めてのテント泊や初めての飯盒にも興味がわかず、先輩達がテントのたて方や食事の作り方を教えてくれてはいたが、内容が耳にも頭にも入って来ず、明日も同じような苦痛が待っていると考えると憂鬱な気分は晴れず、今はただただ眠りにつきたいと思い、うとうととしていたその時…

 

「おい、テント出てみろよ!」

 

と、先輩の大きな声で、テントから出てみると、そこには今まで見たこともない満点の星空が…。見たことない人に伝えることはものすごく難しいが、本当に星ってこんなにあったんだと思うくらい夜空に無数に広がる星の数々が…。心も体もボロボロだった私もその星空を見た瞬間に(本当に)息を飲み、無心になって、胸の高鳴りが止まらない感動を20年経った今でも覚えている…。今思えば、登山を続けられたのも、また登山をしたいという気持ちになるのも、この日満点の星空に出会えたことが大きいと思っている。それくらい印象的で、なぜ山の何が好きかと問われると「星が綺麗」と答えるほど、いい意味でトラウマになるくらい衝撃だったのだ…

 

この星空のおかげもあって、2日目・3日目もキツイとは思いながらも、登山を楽しめ、初めての登山はこうして幕を閉じた…。下山してからも、また山に行きたいと思ったのは、満点の星空を見た感動が忘れられず、星空に限らず、山にはもっともっと感動が待っているかもしれないと期待感があったからなのかもしれない…

 

後日談ではあるが、、、下山して家に着き、ザックの中から荷物を全て出してみると、ザックの奥底から丁寧に包装されたレンガが出てきた…。どうやらこれもワンダーフォーゲル部の悪伝統であり、トレーニングの一環とのこと…(ー ー;)

 

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<推薦図書>

星空観察がステキな趣味になる。はじめての星空がよくわかる一冊です。ふだん見上げている夜空に、こんなに美しい星たちが瞬いていることを知っていますか? 本書では、折々によく見られる星たちを厳選して、四季別に掲載。プラネタリウム解説員の永田美絵さんによるやさしい解説で、星の位置や見つけかた、まつわるエピソードなど、はじめてでも星のことがよくわかります。太古から愛される星座たちの誕生のお話から、それぞれの星にまつわる神話、宇宙のしくみ、天体観察と撮影のポイントまでナビゲート。ロマンチックで不思議な星空の世界をたっぷりと満喫してください。

書籍名:ときめく星空図鑑 (Book for discovery)
著者名:永田 美絵,廣瀬 匠